(5) 動 名 詞   第2日
        ( B 動名詞の意味上の主語  C 動名詞と時制  D 動名詞の受動態 )
   → 問題によく出る事項です。十分理解して必ず覚えて下さい。
   → 理解がおろそかになりがちな事項です。ここをおさえておけば完全です。
学習項目のまとまりごとに  があります。
動名詞第2日目の復習問題  [ REVIEW ](得点・平均・順位・偏差値) はこちら  →  
動名詞の単元の総合テスト  [ TEST ](得点・平均・順位・偏差値)  はこちら   →   
B 動名詞の意味上の主語

  動名詞の意味上の主語は、不定詞の場合と同じように、特に示さない場合と明示する場合とがあります。
 A) 意味上の主語を特に示さない場合
  (1) 意味上の主語が一般の人の場合、及び自明の場合
     Seeing is believing.  「百聞は一見にしかず」 → 一般の人々
     My hobby is collecting stamps.  「私の趣味は切手収集です」 → 文意から明らか 〔 I 〕
  (2) 文の主語と一致する場合
     He insisted on paying the bill.  「彼は(自分が)勘定を払うといってきかなかった」 〔 → B)の例文参照〕
     → 「払う (paying)」動作をするのは He[文の主語]です。
  (3) 述語動詞の目的語と一致する場合
     Thank you for helping me with my work. 「私の仕事を手伝って下さってありがとう」
     → 「手伝う (helping)」動作をするのは you[目的語]です

 
 B) 意味上の主語を明示する場合

   意味上の主語が上のいずれでもない場合は、意味上の主語となる(代)名詞を動名詞の前に置きます。
   この意味上の主語には、原則として所有格または目的格を用います。
     He insisted on my[me] paying the bill.   「彼は私が勘定を払うべきだといってきかなかった」
               意味上の主語                 → 意味上の主語は(my[me])
      ( = He insisted that I (should) pay the bill.)
     【比較】 He insisted on paying the bill.  「彼は自分が勘定を払うといってきかなかった」 〔 → A)の(2)参照〕
                                  → 意味上の主語は文の主語 He と一致
            ( = He insisted that he would pay the bill.)
     I am sure of Tom's[Tom] succeeding in the adventure.  「私はきっとトムがその冒険に成功すると思う」
               意味上の主語                  → 意味上の主語はトム(Tom's[Tom])
      ( = I am sure that Tom will succeed in the adventure.)
  ここで CHECK@ を解いて下さい。



C 動名詞と時制
  動名詞にも不定詞と同様、単純形<〜ing> 完了形<having+過去分詞> があります。
    つまり、

   A) 単純動名詞 (〜ing)        ⇒  述語動詞と「同じ時(か以後[→(3)])」  
   B) 完了動名詞 having+p.p.  ⇒  述語動詞より「以前」 

 (1) 述語動詞が現在時制の場合
   a) 単純動名詞
       She is proud of being beautiful.
         現在         isと同じ(つまり現在)
     = She is proud that she is beautiful.
         現在=========現在
       <彼女は(現在)美人であることを自慢している>

     ※ 単純動名詞 being は述語動詞と「同じ」時制を表しますから、「美人である」のも「自慢している」のも現在です。
   
   b) 完了動名詞
       She is proud of having been beautiful.
         現在         isより以前(つまり過去か現在完了)
     = She is proud that she was/has been beautiful.
         現在=========⇒過去/現在完了
      <彼女は(昔)美人だった/いままでずっと美人であることを自慢している>

      ※ 完了動名詞 having been は述語動詞より「以前」であることを表しますから、
        「美人だった」と過去あるいは「今までずっと美人だ」と現在完了の意味になり、
        「自慢している」のは現在です。
   
 (2) 述語動詞が過去時制の場合
   a) 単純動名詞
       She was proud of being beautiful.
          過去         wasと同じ(つまり過去)
     = She was proud that she was beautiful.
          過去==========過去
      <彼女は(その時)美人であることを自慢していた>

      ※ 単純動名詞 being は述語動詞と「同じ」時制を表しますから、「美人だった」のも「自慢していた」のも過去です。
   
   b) 完了動名詞
       She was proud of having been beautiful.
          過去         wasより以前(つまり過去完了)
     = She was proud that she had been beautiful.
          過去=========⇒過去完了(大過去)
      <彼女は(それ以前/それまで)美人だったことを自慢していた>

      ※ 完了動名詞 having been は述語動詞より「以前」であることを表しますから、
        「それ以前に美人だった」あるいは「それまでずっと美人だった」と過去完了の意味になり、
        「自慢していた」のは過去です。
  完了不定詞の否定形  <not+having+p.p.>
       ( never はnever+having+p.p.または having+never+p.p.) 

         I regret not having helped the old woman.
         「私はそのおばあさんを助けてあげなかったことを後悔しています」 
         ( = I regret that I didn't help the old woman.)



 (3) 単純動名詞が未来の意味を持つ語句と共に用いられて、述語動詞より「以後(未来)」を表すことがあります
     There is no hope of his passing the exam.  「彼が試験に合格する望みは全くない」

     ( = There is no hope that he will pass the exam.)
                          未来
  ここで CHECKA を解いて下さい。



D 動名詞の受動態
 A) 動名詞の受動態は、<being+過去分詞> <having+been+過去分詞> で表します。
                   「〜される[された]こと」 という意味になります。
    I remember being praised by the teacher in my school days.
    「私は学生時代その先生にほめられたのを覚えている」
 
 B) need, want, require+〜ing ⇒ 動名詞は能動態のままで受け身の意味になります。
                              (動名詞を受動態の不定詞で書き換えることができます)
     This grass needs[wants] cutting.  「この芝は刈る(←刈られる)必要がある」
      = This grass needs to be cut.
     My watch requires repairing.  「私の時計は修理する(←修理される)必要がある」
      = My watch requires to be repaired.
   ここで CHECKB を解いて下さい。
   さあ、今日の復習 REVIEW です。