生物用語分解(Bio-Word Dissectionsより)



Pneumonoultramicroscopicsilicovolcanoconiosis。 そう、こんな言葉が本当 にある。いったいどういう意味か? 生物学はこのような不可解で難解な、ほと んど理解不能と思われるような言葉に充ちている。 こういった言葉をそれぞれの部品に「分解する」事により、これ以上に複雑 な用語さえ、理解できるようになる。この概念を実証するため、この言葉を これから分解してみよう。

ではこの生物用語の分解を、注意深く進めていこう。 まず最初に、接頭辞の(pneu-)または(pneumo-)には、 肺という意味がある。 次はultra、極度のという意味だ。そしてmicroscopic、小さいという意味だ。 そしてここにある(silico-)、これはシリコンに通じる。 それから(volcano-)、これは火山を構成する鉱物粒子を指す。 そして(coni-)だが、ギリシャ語の Konisから来た単語で塵を意味する。そしてとうとう最後の(-osis)だ。これは 〜によって害される、という意味だ。では分解したものをつなげてみよう。

接頭辞の(pneumo-)と接尾辞の(-osis)から、 肺が何者かによって害された状態 を表現していることが推測できる。でも何が?残りの単語を調べると、 極度に小さい(ultramicroscopic)、シリコンの(silico-)、 そして火山性の(volcano-)(coni-)の粒子だということが判る。 よって、pneumonoultramicroscopicsilicovolcanoconiosisは、 肺の病気であり、非常に微細なシリコンや水晶の粉塵を吸い込むことによって 起こるものである。そんなに難しくはないでしょう、判ってしまえば?

さて、分解の方法は判った。これで他のよく使われる生物用語を試してみよう。
例えば:

Arthritis
(Arth-)は関節に通じ、(-itis)は炎症の意味がある。 Arthritisは関節の炎症、関節炎である。

Erythrocyte
(Erythro-)は赤の意味で、(-cyte)は細胞の意味である。 Erythrocytesは赤い血の細胞、赤血球である。

それでは、もっと難しい用語に行ってみよう。例えば:

Electroencephalogram
分解する。(electro-)があるが、これは電気に関係する。 (encephal-)は脳の意味で、(-gram)は記録の意味である。 全体で電気の脳の記録、脳波図(EEG)になる。 これは、言葉の通り、電極を使って脳波の活動を記録したものである。

Schizophrenia
この言葉は、分裂した人格を持つ個人、つまり精神分裂病を意味する。 (Schis-)が分裂、(phren-)が心だ。

Thermoacidophiles
極度に熱い強酸性の環境に棲む太古の細菌が存在する。 (Therm-)は熱で、次の(-acid)は酸、最後の(phil-)は好みを意味する。 全部併せて、好熱酸性細菌を意味する。

一度共通の接頭辞や接尾辞を理解すれば、難解な言葉はケーキのように甘いよ ね!もう単語分解の方法は判っただろうから、thigmotropismの意味も 調べられるよね。 答えは前の記事「バクテリア:味方か敵か」の最後に書いてあるよ。
(訳注:thigmotropism:接触屈性、植物学用語で植物体が接触した方向に曲がって成長すること)

どうだろう?また生物学フォーラムに来て、考え、意見、そして感性を共有し よう。次回に続く...

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(オリジナルページ:Bio-Word Dissections