スイヒラリナカニラミの伝説
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〈二〇〇一年九月一一日〉


 こんなときでも世界は絶望的に美しくて、僕とアリスは、澄みきったこの青い空の向こうから、革命!革命!
 だけどアリスの膣は小さすぎて、切り取られた断片は連綿と記憶へ繋がり、言葉はコトのハは、母。解放の物語、だけど物語からの解放は、はは?僕はファルシオンを握り、握っているのは、誰?ウサギの膣は僕にはあまりにも小さすぎるのだ。だから僕は、切り離された断片と、荒唐無稽なおとぎ話の向こうに、そしてアリスが剣を手にして、言葉がコトのハが、僕の決して侵入できない領域に。母はははは、はは。
 この世界の共通言語が、買ってはいけないのだし、小さすぎるウサギの膣と、彼女の眼球を愛せるだろうか?ガラスびんの中で儚い音を立てて、彼女に、僕はさらにその奥へと回帰する。だけど僕の手が、ファルシオン。向こう側の世界へ、僕は誰も殺せなくて、革命がアリス。言葉のコトのハの、切り取られた断片と記憶の間を、ペニスに添えられた真っ白な右手で、唯一の哲学だ。
 自由。自由だ!ウサギの言葉はコトのハ、母を殺すのは、僕は向こう側は。連鎖的なビッグ・マザーを切り離し、一万円札にキス。そして僕は、アリスはファルシオンを握り、滑り込む特急列車にキスをして、僕のペニスをさする指が、美しい。限りなく言葉は、テクストの向こう側に、小さすぎるヴァギナの持ち主と、革命。かくめい。